Classici giapponesi con furigana
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きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
Leggi 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.735 caratteri · 290 schermate
検査してもらうまで動かしちゃいけねえ」
正勝はそこへ寄っていきながら叫んだ。
「あっ! 足跡があるど。血の足跡が……」
牧夫の一人がそう叫ぶように言うと、牧夫たちはその足跡を辿って隣室へと雪崩れていった。正勝もそれに続いた。
「あっ!」
彼らはそう叫んで、戸口のところに立ち止まったが、すぐに喜平の寝室へと殺到していった。
「蔦の奴め、とうとうやりやがったな」
正勝は唸るようにして言った。
「旦那! 旦那!」
牧夫の一人は、喜平の死骸を抱き起こしながら叫んだ。しかし、喜平はもちろんなにも答えはしなかった。
「蔦の書置きを見て、連れ戻してきたのを後悔しているんだが、とうとうやりやがったな」
正勝は繰り返して言った。
「蔦代さんがやったのかな?」
「蔦の奴だ。蔦の奴は、お嬢さまに手向かったに違えねえ。そんで、お嬢さまに鉄砲で撃ち倒されたのに違えねえ」
「蔦代さんが、また、どうして……」
「何かひどく恨んでいたらしいから。しかしまあ、こんで、仕様ねえ。夜が明けて警察から来るまで、こうしておくべ」
正勝はそう言って、隣室へと歩きだした。牧夫たちはそれに続いた。
「お嬢さま! どう、どうなすったんです?」