Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だみんどうもうご
惰眠洞妄語
辻 潤
Leggi 惰眠洞妄語 (だみんどうもうご) di 辻 潤 (つじじゅん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3509 caratteri · 7 schermate
1
今のような世の中に生きているというだけで――それだけ考えてみたばかりでも私達は既に値打づけられてしまっているように感じることがある。
昔、堯舜の時代というようなそんなものがあったか、なかったか、又この先きユウトピヤとか、ミロクの世の中とかいうものが来るか来ないか、そんなことを何遍繰返して考えてみたところで、私は少くとも今日一日の生命を生きてゆかなければならないことだけは事実だ。現実肯定だ。それ以外に名案は浮んでは来ない。
私にとっては現実を肯定するということは厚顔無恥に生きるということの別名に過ぎない。――厚顔無恥も度々繰返している間には無邪気に思われるようにさえなって来る。
私は自分が厚顔無恥であるということを時々意識することによって、自分に不愉快を感じさせられる。――従って私は鏡にうつる自分の姿を見ることをあまり好まない。
自分はまだ修業が足りないのだ――と思う。しかし、やがて自分はこんなことすら意識しなくなる時が来るのではあるまいか、とひそかにその時期の到来を期待しているのだ。
私は電車に乗る時の自分の姿をアリアリと思い浮べる。