Classici giapponesi con furigana
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
Leggi 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 103.349 caratteri · 207 schermate
お母さんのたより一通。
たとえ五拾銭でもいゝから送ってくれ、私はレウマチで困っている、此家にお前とお父さんが早く帰って来るのを、楽しみに待っている、お父さんの方も思わしくないと云うたよりだし、お前のくらし向きも思う程でないと聞くと、生きているのが辛い。
たどたどしいカナ文字の手紙、最後に上様ハハよりと書いてあるのを見ると、お母さんを手で叩きたい程可愛くなる。
「どっか体でも悪いのですか。」
此仕立屋に同じ間借りをしている、印刷工の松田さんが、遠慮なく障子を開けてはいって来る。
背丈けが十五六の子供のように、ひくゝて、髪を肩まで長くして、私の一等厭なところをおし気もなく持っている男だった。
天井を向いて考えていた私は、クルリと脊をむけると蒲団を被ってしまった。
此人は有難い程深切者である。
だが会っていると、憂鬱なほど不快になって来る人だ。
「大丈夫なんですか!」
「えゝ体の節々が痛いんです。」
店の間では、商売物の菜っ葉服を叔父さんが縫っているらしい、ジ……と歯を噛むようなミシンの音がする。
「六拾円もあれば、二人で結構暮せると思うんです。貴女の冷い心が淋しすぎる。