Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Leggi 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.454 caratteri · 357 schermate

Aozora Bunko

「奥さんに似ている。」と言った。

「しかし半分くらい似ていないか。」

「そういえば少し似ている。」

とも言った。

実際赤児の顔ほど、ふしぎに両親の顔をうつし出しているものはなかった。その表情の動きのなかにも、微かながら父母の何ものかが漂うているのだった。そういう判りきったことを執念く私の心に対い、恐ろしいほど凝視するような気もちだった。

「こんど又できるんだ。こまった。鬼灯の根でも飲まそうかと思うんだ。」

「よせ、そんなことは!」

「でもおれは子供どもというものは、そう可愛くないんだ。少しも愛情がうつらないんだ。」

「どうしてだろう?」

私には杉原のそういう気もちが分らなかった。そのくせ彼れは子供どものお弄品を街から包にして持って、いつも田舎へかえった。

「第一綺倆がわるい――。」

美しいものに溺れる杉原は、そういう単純なことにも、自分のすききらいを言い張った。それにしても可愛くないなぞとは、どうしても思われなかった。

「抱いたりなんかするだろう。」

「それは抱いてもやるさ、しかしどうも君くらいに愛情がおこらない。君はマルで夢中だ。悪党のくせによく可愛がっているから感心だ。