Classici giapponesi con furigana
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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
Leggi 新宝島 (しんたからじま) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 99.590 caratteri · 197 schermate
「何かいやしないだろうか。気味がわるいね」
一郎君は銃を両手にかまえて、いざといえば、いつでもうてるようにしながら、哲雄君をふり返っていいました。
「大丈夫だよ。もし何かいたら、ポパイが吠えて知らせてくれるよ。あいつがだまっている間は大丈夫だよ」
と、哲雄君は注意ぶかくあたりを見まわしながら答えました。
いかにもそうです。何かがいれば、ポパイが真先に気づくはずでした。こうなると、一匹の犬が何よりのたよりです。
森の奥といっても、しげみばかりではなく、ところどころには広っぱのような場所もあり、自然に道のようになった処もあって、思ったほど進みにくくはありません。犬のあとについて、夢中で歩いているうちに、もう小川の処から二キロほども奥に入ったように感じられました。
すると、その時、ポパイがふと立ちどまって、二人の方をふり返りながら、妙なうなり声を立てはじめたではありませんか。
ギョッとして、思わず立ちすくみましたが、四五メートル先の地面を見ますと、ポパイのうなったわけがわかりました。
「ア、足あとだ! 靴のあとだよ。保君の足あとにちがいない」
一郎君が大きな声を立てました。