Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんたからじま

新宝島

江戸川 乱歩

Leggi 新宝島 (しんたからじま) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 99.590 caratteri · 197 schermate

Aozora Bunko

たらふくお酒を飲んだ上、夜になって、出帆してからも、船の中で又酒もりをはじめるというさわぎでした。

そんなわけで、三人の少年は、船が港を出るか出ないに、もう監禁の小部屋から引出され、酒もりのお給仕などさせられました。

ところが、そうしていそがしくはたらいている中に、三人の中の一郎君の姿が、どこかへ見えなくなりましたので、あとの二人の少年は、どうしたのかと心配していますと、やがて、一郎君がどこかから帰って来て、向こうの入口から、そっと二人を手まねきするのです。

酒もりの真最中で、みな夢中になって飲んだり歌ったりしているのですから、誰も気がつく者はありません。少年たちは料理場へ行くような顔をして、コッソリ部屋をぬけ出しました。

「一郎君、どうしたの? 君の顔まっ青だよ」

せまい通路を、甲板へののぼり口まで来た時、前田保君が、そっとたずねました。

「君たち、決心したまえ。逃げるなら今だよ」

一郎君は二人の手をにぎって、はげしい息づかいで言いました。

「エ、逃げるって?」

「ウン、逃げるんだよ。僕は今甲板へ上って見て来たんだけどね。甲板には舵手一人っきりしかいないんだ。