Classici giapponesi con furigana
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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
Leggi 新宝島 (しんたからじま) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 99.590 caratteri · 197 schermate
哲雄君も心配そうにいいます。
「猛獣って、ゴリラかい」
保君が目をまんまるにして、哲雄君にたずねました。
「ゴリラはどうかしらないけど、オラン・ウータンがいるんだよ。ゴリラと同じような、あの恐しい類人猿さ。ホラ、いつか先生から、南洋の動物っていうお話を聞いたじゃないか。大蛇や大蜥蜴や鰐も南洋の名物だし、それから、猪だとか虎なんかもいるんだって」
「ア、そうだったね。思い出したよ、大蛇や大蜥蜴の絵を見せてもらったんだね。それからオラン・ウータンも」
保君はキョロキョロあたりを見まわしながら、さも気味わるそうにささやきました。ずっとむこうの山の上までつづいている、はてしもない深い森の奥には、あの絵で見たような恐しい動物が、ウジャウジャいるのかと思うと、ゾーッとしないではいられませんでした。
森の中の見なれないウネウネまがった木の幹が、その大蛇ではないかと思われたり、つい足元の大きな歯朶の葉かげに、その大蜥蜴がかくれているような気がして、気味がわるくてしかたがないのです。
「だが、そんな猛獣よりももっと恐しいのは人間だよ」
哲雄君が考え深い顔でいいます。
「エ、人間だって?」