Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.903 caratteri · 400 schermate
決して、あなたの御使命を為損じるようなことはせぬ」
こう囁くと、美濃部十郎や柘植半之丞の輩は、仲間だけで、野鼠のように、壕の底を走り去った。そして北之門から百間ほど先に、やや塀の低いところを見つけて、そこから城内へ忍びこむつもりらしく、一かたまりになって、前後を窺っていた。
すると、虎之助は、家来の者の肩車に乗って、壕の上へ這い上がった。つづいて二、三名が、彼と共に上がって来る。
壕の上で、また人間の踏み台を作った。ひとりが這う。ひとりがその背中へ乗る。その肩の上に虎之助が立つ。
手が、塀の上にとどくと、虎之助は身を弾ませて、家来の肩から離れた。すぐひとりが下から片鎌の槍をその手へ渡す。
虎之助は、槍を左の小脇に持ちかえた。そして城内を望みながら、
「冠山の城へ、一番に乗り入る者。羽柴筑前守の小姓、加藤虎之助清正ッ」
と、大音にどなった。
姿はとたんに城内に跳びこんでいる。不意をくったのは搦手の城兵だったことはいうまでもないが、むしろより以上あわてたのは彼方の塀の下に寄って、草のそよぎにも神経をつかっていた伊賀、甲賀の仲間だった。
「あッ。無茶なッ」