Classici giapponesi con furigana
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あかいろうそく
新美南吉童話集
Leggi 新美南吉童話集 (あかいろうそく) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 46.131 caratteri · 96 schermate
三
胡弓や鼓の音がよく響き、奥へ吸いこまれてゆくようで自分ながら気持ちがよかった。
この家の主人らしい、頭に白髪のまじったやさしそうな男の人が衝立の蔭から出て来て、木之助と松次郎を見ると、にこにこと笑いながら、
「ほっ、二人とも子供だな」といった。
三
木之助は、子供だから五銭もやる必要がないなどと思われてはいけないと、一層心をこめて胡弓を弾いた。
一曲終ったとき主人は、
「ちょっと休めよ」といった。変に馴れなれしい感じのする人だ。松次郎は去年も来て知っていたが木之助は始めてなので妙な気がした。
ちょっと休めよなどと友達にでもいうように心安くいってくれたのはこの人だけである。木之助はぼけんとつったっていた。五銭はくれないのか知らん。胡弓が下手いのかな。
「こっちの子供は去年も来たような気がするが、こっちの(と木之助を見て)小さい方は今年はじめてだな」
木之助は小さく見られるのが癪だったので解らないようにちょっと背伸びした。
「お前たちは何処から来たんだ」
松次郎が自分たちの村の名を言った。
「そうか、今朝たって来たのか」
「ああ」
「昼飯、たべたか」
「まだだ」と松次郎が一人で喋舌った。