Classici giapponesi con furigana
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にほんばし
日本橋
泉 鏡花
Leggi 日本橋 (にほんばし) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.697 caratteri · 177 schermate
」
「葛木さん。」
そのまま衝と膝を掛ける、と驚いて背後へ手を支く、葛木の痩せた背に、片袖当てて裳を投げて、
「そんなに姉さんが恋しいの。人形のお話は、私も聞いて泣いていました。ほんとうに貴下、そんなじゃ情婦は出来ない。口説くのは下拙だし、お金子は無さそうだし、」
「謝罪る。」
「口説かれるのも下拙だし、気は利かないし、跋は合わず、機会は知らず、言う事は拙し、意気地は無し、」
「堪忍したまえ。」
「から、だらしは無いけれど、ただ一つ感心なのは惚れる事。お前さん、惚れ方は巧いのね。」
「…………」
「情婦が無くって、寂しくって、行方の知れない姉さんを尋ねるッてさ、坊主になんかならないように、私が姉さんになって上げましょう。」
「…………」
「御不足? 清葉さんでなくっては。」
「そ……そんな事は。……ああ、息が塞るよ。」
「死んでおしまいよ。こんな男は国土の費だ」
「酷い。」
と云う時、とんと突飛ばして、すっくり立つ、と手足を残して燃ゆるように見えた。パチンと電燈を消したのである。
力の籠った、情の声。
「ちょいと、(サの字。)が見えなくって? サの字よ、私、葛木さん。」
「お孝さん。