Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Leggi 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.831 caratteri · 396 schermate
つまり疑心暗鬼とかいう譬えの通りで、怖いと思っているから、少し怪しい奴が立ち廻ると、それが金蔵らしく思われるのです。なにしろ小ひと月のあいだに、高田馬場から四つ家町、板橋、練馬、三河嶋を逃げまわって、松戸の宿まで行ったときに、金蔵が召捕られて先ず安心ということになりました。あははは。科人の逃げ廻るのは珍らしくないが、岡っ引がこれだけ逃げ廻るのは前代未聞で、二代目の三甚、いいお笑いぐさになってしまいました」
「そうでしょうね」と、わたしも笑った。「その金蔵はどこで挙げられたんです」
「いや、それに就いては三甚ばかりを笑ってもいられません。わたくしもお笑いぐさのお仲間入りで……。今もお話し申す通り、植新へ押し掛けて行った奴を一途に金蔵と思い込んで、わたくしは一生懸命に追っかけましたが、実はそれも人違いでした」
「金蔵じゃあ無かったんですか」
「金蔵じゃあありませんでした」と、老人はまた笑った。「まあ、お聴きなさい。五月の末になって、例の神明の千次がわたくしの所へ来まして、金蔵は王子稲荷のそばの門蔵という古鉄買の家に隠れていると注進しました。そこで、念のために善八を見せにやると、門蔵というのは古鉄買は表向きで、実は賍品買と判りました。