Classici giapponesi con furigana
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さくらじま
桜島・日の果て・幻化
梅崎 春生
Leggi 桜島・日の果て・幻化 (さくらじま) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 169.810 caratteri · 345 schermate
そのうちに私は、うとうとと深い眠りに落ちて行ったらしかった――
こうして、私の桜島の生活が始まった。
昼間は二直制。夜は三直制。そして午後六時から巡検時迄、昼直とも夜直ともつかぬ直があって、それは午前の直に立ったものが当る仕組になっていた。だから、多い日は一日十二時間の当直に立たねばならなかった。それも電報量が多いという訳ではない。電信員の技術が落ちて来たためと、暗号員の質の低下のために、たとえば昼間六時間の当直の間、一通の電報すら翻訳しかねているような暗号員がいる位であった。もっとも此処の暗号員は大部分が志願兵で、十五歳というのもいた位だから、無理もないのであろう。その上悪いことには、昼間の当直でないときは、彼等は皆、壕掘りに使役されていた。そのため夜の当直では、彼等はそろって居眠りし、一通の電報が交替の度にそのまま申し継がれ、朝になっても完全な翻訳が出来ていなかったりする。その責任はすべて当直下士官にかかって来る。
暗号室は、受信室と一所の壕になっていて、丘の中腹にあった。方角が悪いせいか、湿気が多くて、ひどくむし暑い。交替のとき入って行くと、空気がにごっていて、いやな気持がした。