Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
橋の上の女 ――銭形平次傑作選2
野村 胡堂
Leggi 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.573 caratteri · 178 schermate
「別に変ったこともありませんよ。あの晩六助が煙草を買いに行ったのは、暗くなりかけた時分で、夕方忙しいのに看板娘のお清をつかまえて、いつにもなく際限もなくふざけて居たそうですよ」
「いつにもなく――だね」
「お清は言うんです。六助さんは一と目千両のお夢さんに夢中で、本当に命がけで惚れているから、私なんかにはろくに口もきかないのに、あの晩はどんな風の吹廻しか、忙しい私をつかまえて、しばらく無駄話をしておりました――と斯うで」
「それから煙草は」
「五匁玉を一つ買って、大きな煙草入を出して詰めたそうですが、不思議なことに、その煙草入には、煙草は半分以上も入って居たということで」
「それでわかったよ、八」
「何がわかったんです?」
「待て待て、もう少し試して見度いことがある」
平次は八五郎といっしょに、ソッと楽屋裏の二階に登りました。此処にはいつぞやお夢の頭の上に落された唐銅の大火鉢が性懲もなく据えられて、火もなく鉄瓶もありませんが、冷たい灰が火鉢の半分ほども減らされて居るのでした。
「八、その火鉢を、手摺を潜らせて、下へ落してくれ」
平次はそっと囁くのです。
「そんな事を親分」