Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Leggi 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.573 caratteri · 178 schermate

Aozora Bunko

そればかりでなく、先刻からいっしょに来ている筈の、八五郎が見えなくなったのは、何うしたことでしょう。

「親分、面白いことを聴きましたよ」

そう考えている平次の前へ、八五郎の笑み崩れる顔がひょいと出たのです。

「何だ、八か、どこへ行っていたんだ」

平次はその顔から、新しい情報を掴んでおりました。無駄なせんさくに、気の詰まるような事をしている八五郎ではありません。

「家中の者に一わたり逢って来ましたよ、小僧の良松と、お嬢さんのお琴さんは、すっかり懇意になって、何でも話してくれましたよ」

人懐こい八五郎は、この忙しい空気の中にも早くも友達を作っていたのでしょう。八五郎の開けっ放しで、フランクな態度は、平次と違ってこう言うところに飛んだ特色があったのです。

「で、何んか変ったことでも聞いたのか」

「小僧の良松は飛んだおしゃべりですよ、ここからは日本橋は近いにしても、朝早くから、今までに三度も覗いたんだそうで、昨夜二度も行って見たから、皆んなで五度も覗いたということで」

「達者な野郎だな」

「子供ですもの、お嬢さんの逆立ちは、江戸開府以来の見物だったに違いありません」

「それから何うしたのだ」