Classici giapponesi con furigana
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いんじゅうトリステサ
橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇
橘 外男
Leggi 橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇 (いんじゅうトリステサ) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.788 caratteri · 299 schermate
そしてこのマルセ・モネス探偵は西班牙中でも最も名声のある一流の腕利きであるということをも、兼ねて耳にしていたのであった。今の私には、探偵に頼んでその判断を徴する以外には、このいても立ってもいられぬ気持のスウッとする方法を外に知らなかったのであった。
探偵事務所のあるキャセレス・ビルの前に車を停めて、その急な階段を登って行く時に、私は今しも階段の上に見える部屋の灯が消えて、そこから降りてくる四、五人連れの黒影と擦れ違った。
「失礼ですが」と擦れ違いざまに、その四、五人連れの中の肥った一人が、錆びた声をかけた。「マルセ・モネスをお訪ねになるのと違いましょうかな?」
「そうです、マルセ・モネス事務所へまいろうと思っているのですが」
「はなはだ失礼ですが」とその錆び声が、もう一度鄭重に言った。「少し事情がありまして、新規の御依頼はお受けしないことにしておりますが……殊に今夜は、もう事務所を閉めましたし」
「そうですか……取り扱ってはいただけなくなったのですか……」
「まことにお気の毒ですが」
「では、……仕方がありません」
言わん方なく落胆して、張り詰めた気持の持って行きどころもなかったが、断られたのでは仕方がない! 私は会釈して、また悪い足に調子を取りつつ、ゴトンゴトンと階段を降りかけたが、私を見送っていたらしいその錆び