Classici giapponesi con furigana
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いんじゅうトリステサ
橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇
橘 外男
Leggi 橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇 (いんじゅうトリステサ) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.788 caratteri · 299 schermate
の大樹は根こそぎ薙ぎ倒されているのであった。一抱えもありそうな樫や胡桃の大樹、山毛欅の大樹、原生マホガニイやパリサンダーの大樹等人力をもってしたならば、到底一日や二日では倒せそうもないくらいの大樹が、まだ折れ口も生々しく、木の香をプンプンさせながら薙ぎ倒されているのであった。しかも、その近辺の勁草はいずれも踏み躙られ、柔らかい地膚の中へめり込ませられて、何さまここでよほどの強力なものが大格闘を演じたと見らるべきものであった。
「類人猿です! ハムラ、類人猿です」
と土人二人は震え上りながら指さした。ハムラとは隊長といった風のアンゴラ土人語であり、ポンゴーというのは、同じくゴリラのことを土語ではかく言って恐れ戦いているのであった。
「何? 類人猿?」
「ハムラ、そちらへ行ってはいけません! 危ない! 類人猿は恐ろしいです」
と、一歩踏み込もうとしている私の袖を捉えて、ほとんど顔色を変えんばかりにして、土人たちは私を引き留めた。何事が起こったのかとほかの仕事に従事してその辺にい合わせた土人たち五、六人も、ちょうど、その時まわりを取り囲んで来たが、類人猿と聞くと同時にことごとく顔色を変えて逃げ腰をした。