Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Leggi 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) di 黒島 伝治 (くろしまでんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 115.959 caratteri · 234 schermate

Aozora Bunko

……あいつらは、女の腐れみたいな野郎さ。」

「さんざん、工場主や、地主に搾られて居りながら、それでもなお、ペコ/\頭をさげて、尾を振らずにゃいられねえ奴隷だよ。あんな奴等は。」高取は、そばの、助平の西崎をもかえり見た。初物食いで、同一の女郎を二度と買った、ためしがないという男だ。

「あんな奴等が一番困りものなんだ。さんざん、ブルジョアから酷使され、搾られ、苦しめられる。それでも、憎むことも、反抗することも知らねえんだ。おべっかを使って、落ちこぼれをめぐんで貰おうと心がけている手あいだ。」

「それは、そやけど、ま、ま、ええやないか。あいつらのゴマすりは、今日に始まったこっちゃないやないか。」西崎は卑猥に笑った。

「西崎! 貴様も、あいつらの仲間に這入れ! それが似合ってら!」

高取の腕からは、頑固な拳がとび出しそうになった。

「そやないよ、そやないよ。ここで、そんなに、おこらんかてええやないか。……そら、衣笠の面相を見ろ、ぬれマラのようやないか。そら、ほんまに、ぬれマラのようやないか。」

西崎は、話のたがをはずしてしまった。むしゃむしゃと向うの入口の方で、こちらの話には気がつかず、鑵肉をつついている厚唇の衣笠は、本当に、ぬれマラという感じだった。