Classici giapponesi con furigana
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えいじつしょうひん
永日小品
Leggi 永日小品 (えいじつしょうひん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 50.000 caratteri · 100 schermate
それから漬菜に塩を振って樽へ詰込む所である。
喜いちゃんはここへ出て、御母さんや御祖母さんや、よしを相手にして遊んでいる。時には相手のいないのに、たった一人で出てくる事がある。その時は浅い生垣の間から、よく裏の長屋を覗き込む。
長屋は五六軒ある。生垣の下が三四尺崖になっているのだから、喜いちゃんが覗き込むと、ちょうど上から都合よく見下すようにできている。喜いちゃんは子供心に、こうして裏の長屋を見下すのが愉快なのである。造兵へ出る辰さんが肌を抜いで酒を呑んでいると、御酒を呑んでてよと御母さんに話す。大工の源坊が手斧を磨いでいると、何か磨いでてよと御祖母さんに知らせる。そのほか喧嘩をしててよ、焼芋を食べててよなどと、見下した通りを報告する。すると、よしが大きな声を出して笑う。御母さんも、御祖母さんも面白そうに笑う。喜いちゃんは、こうして笑って貰うのが一番得意なのである。
喜いちゃんが裏を覗いていると、時々源坊の倅の与吉と顔を合わす事がある。そうして、三度に一度ぐらいは話をする。けれども喜いちゃんと与吉だから、話の合う訳がない。いつでも喧嘩になってしまう。