Classici giapponesi con furigana
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
Leggi 犀星王朝小品集 (おぎふくうた) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 105.794 caratteri · 211 schermate
お身にあうことができれば流罪だってわたくしは敢て辞する者ではない。」
「けれども持彦様、わたくしが此処を去れば、あなた様はほかの姫たちをおえらびになることができましょうに、わたくしごときにその生涯をお投げうちになることは、よくよくお考えあそばせ。」
「お身が去ればお身の落ちつきさきに行くだけだ、お身の里の蝙蝠はわが面をかすめてささやいて過ぐるであろう、そしてお身もわたくしも草の匂いのするところで、一夜じゅう虫の音を聞いていることになるだろう。」
「まあ里方までお越しのおつもりでございますか。」
「里方にまいっては何故わるいことになるのです。」
「里方には父も母もみないられます。父の眼をのがれることは出来ませぬ。わたくしは里方に下がりますればもはやお目にかからぬつもりにおりまする。」
花桐はきっぱりといった。
「お身はひとりでいられるがいい、しかしわたくしはお身を一人で置かぬ。」
「いいえ、一人を守りつづけるつもりでございます。」
花桐は心にもないことを言うことで、一層混乱した悲しいものに邂逅した。それは毎時も彼女の胸をとおり過ぎる不可思議な或るいじらしい反抗であった。