Classici giapponesi con furigana
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
Leggi 犀星王朝小品集 (おぎふくうた) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 105.794 caratteri · 211 schermate
「たとえばお身の顔が右にうごけば右の方が明るくなる、左にうごけば階段の方が見えてくるではござらぬか、人の顔に明りのあることを初めて知り申した。」
「あなた様のお顔にも明りがあって、よくあたりが見えるようになりました。燭はつけてもいいのでございますけれど、わたくしはあなた様のお越しの日を見越していて、わざと燭ははぶいておりました。いつも、くらく致しておけば父も母もたずねてまいることがございませぬゆえ。」
「お身は寒くはないか、こよいも顫えておられるではないか。」
「怖いやら嬉しいやらで手も足もふるえておりまする。持彦さま、しかと手をおにぎり置きくだされませ。」
「これでよろしきや。」
「はい、間もなく顫えが止りましょう、ご覧じませ、ほら、だいぶしずまってまいりました。」
「ふしぎでござる。」
「ほら、もはや何事もないように顫えが止って来ました。」
「うむ。」
「これは心がえがく妙な絵のようなものでございます、一つらなりの顫えが或るときは鶴のつばさをえがくように、まんまるく大きく顫え、そして次の顫えがちいさく、足や尾をえがいてゆくように思われます。それを凝と感じていると、ときには、わだつみの波のようにもおぼえられまいります。