Classici giapponesi con furigana
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
Leggi 犀星王朝小品集 (おぎふくうた) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 105.794 caratteri · 211 schermate
お別れするのはいや、考えちがいして宮仕もするのもいや、みやこにのぼることもいや、あなたのお傍にただいとうございます。――右馬の頭はさまざまに言葉を分けていったが、生絹はその夜ははなれられぬ気持を深める一方であった。
「かくはかなさの身にしみては、いづちもいづちもえ行くまじ。おん身さま一人ゐ残してあはれいづちもいづちもえ行くまじ。」
「己はとてもかくても経なむ、女のかく若き程に、かくてあるなむいといとほしき、京にのぼりてよき宮仕をもせよ。よろしきやにもならば、我をもとぶらへ、己も人の如もならば、必ず尋ねとぶらはむ。」
右馬の頭は三日つづけて生絹を説き、やっと生絹はもとの望みをもつ女になった。さらに三日のあいだは春あさい田の面をながめながら歩き、三夜は襖もるかぜさえ厭うほど別れを惜しんだ。金のあまりはそのようにして七日のあいだ魚をあぶり酒をあたためるために使われた。
七日過ぎて生絹は立った。壺装束に市女笠をかむった彼女は、細い旅の杖も、右馬の頭が用意していた。心なしか生絹は冴えた美しい顔にやや朝寒むの臙膩をひいた頬をてらして、いきいきとして見えた。
「では行ってまいります。