Classici giapponesi con furigana
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さるとびさすけ
猿飛佐助
織田 作之助
Leggi 猿飛佐助 (さるとびさすけ) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.413 caratteri · 60 schermate
アバタ面の猿飛が猿の衣裳つけて罷り出で、短冊片手に首かしげ、歌を読むとて万葉もどきに「アバタめが首を振る振る振るもよし振らぬもよし……」などとは口くさっても言えようか見せられようか、ああ恥かしい、醜態じゃと、たちまち忍術の極意で楓の前より姿を消したその足で上田を立ちのき、武者修行に出掛けたが、忍術を使えばいかな敵もなく、遂にわれ日本一なりと呆れ果てたる己惚れに増長したところを、師の戸沢図書虎より苦もなく術を封じられてしまったのが三度目。
そして四度目は想い出すさえ生々しい。即ち昨日の山賊退治の拙い一幕だ。だんまりで演れば丁々発止の龍闘虎争の息使いも渋い写実で凄かったろうに、下手に鳴り物沢山入れて、野暮な駄洒落の啖呵に風流を気取ったばかしに、龍頭蛇尾に終ってしまったとは、いかにもオッチョコチョイめいて、思えばはしたない。
「総じておれは気障が過ぎるわい」
ただでさえ目立つアバタの旗印を、雲をつく化物のような長身の肩で切った風にひるがえしながら、熊手のような手で怪しげな歌など作って、新手村の百姓娘に贈ってたまげさせていた年少多感の悪趣味はまず我慢出来るとしても、口をひらけば駄洒落か七五調、すまじきものは宮人気取った風流口調の軽薄さ。