Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 289.044 caratteri · 575 schermate

Aozora Bunko

切符のものは別途に手に入れる方法がないし。行くとき国男にたのまれて、台所で使う炭をもって行ってやったのよ、そんな工合。石炭も持って行ったのですって。ですものね。三四日一人でとはゆきません。おしいものだが致しかたなしです。バスがこの頃は大分あやしいの、昼頃はよく休んでしまうし。愈閉口です。でも何とかして折々息吸いにゆきたいとは思って居ります。大磯のようなところは町そのものが外から来る人々によって生計を立てているようなものだから、わるいところもどっさりあって、しかし、今は物資はやや円滑でしょう。全く国府津は、使えるような使えないような、ごちゃごちゃしたところとなりました。あなたの御存じの頃があれで一番住よい条件のあったときでしたね。

パニック的手紙のこと、いつかも書いたように幸大分わかって来て、本質的に所謂気にすることも少くなって居りますから大丈夫よ。夕立をやったとき、あの日は一日時々晴れた空からパラパラと来てね、そして、パラパラ雨をふらしながら、生活って何と面白いいいものだろうと思いました。あんな狭っくるしい、あんな短い時間の間にも、やっぱりああいう形でつい溢れるものがあるのですものね。