Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 289.044 caratteri · 575 schermate
無理をおさせしてはわるいし、いやだから、玉子にして置こうかとも思い、或は、とも思い。でもあなたのことだから妙な義理立てはなさりますまいから、という結論に達しているわけです。それでいいかしら。
さあ、元気を出して仕事しましょう、でもまだヒンクスのGをつかっているのは心がけいいでしょう? 文房堂へこの紙がましだから買いに行ったら、原稿紙はどうかということで、ついこの間 68S だったのが 75S になった由。私のつかっているのは一レン 4000 で二六円二〇銭かでした。この紙は目つけものです、もとの仕入でしょう。もとかいていたポクポクのよりはずっと楽です、つかれかたがまるでちがいます、第一こんな先のちびたGなんかであっちではこの字はかけませんものね。ひと仕事して夕飯の仕度に多賀ちゃんと五時すぎ外へ出たら、マア、何という月でしょう。空は一面青くて月ばっかり出ているのですもの!「ああちくしょう」と云ったら、多賀ちゃんが、「何で?」ときくの。「だって月が出てるじゃないの」勿論これはきわめて非論理な問答です。あんまり飛躍していると思ったと見えて多賀ちゃんも、ついについて来かねて、折かえし質問はいたしませんでした。