Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 289.044 caratteri · 575 schermate
お手紙をありがとう。きょうの雪もゆたかだけれども、私の方も珍しくたっぷりです。
きのうね、小説をかく女のひとが来ていて、そのひとは珍しく来たひとなので話していたら、二月一日づけのお手紙が来ました。多賀ちゃんがだまって例のチャブ台の上においたので、私はチラリとそれを目に入れて、どうしたって手を出さずにはいられやしない、黙って封を切ったら詩の話が書いてあるのですもの。どうして話しの合間によめるでしょう。上の空になって、それでも相手しながら、手紙の上へ手をおいて、話しました。
多賀ちゃんとの暮しだと、あなたも御一家息災というユーモアをお洩しになるし、こちらで笑う気持も自然ね。面白いものだと感じます。
蜜入牛乳の欠乏は、お察しのとおり大変こたえます。芳しいオレンジのは、もうずっとなかったのだけれど、菜種の花のは折々あったのです、それもすっかりだから。そのせいか、それとも余り旱天つづきのせいか、全く温泉がなつかしくて。何か生理的にほしいのです。温泉はいいけれども、ちょっとのことに行かなくて。熱川のつちやね、一昨年の二月にいた、あすこ四円だったのが六円になりました。