Classici giapponesi con furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Leggi 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) di 田山 花袋 (たやまかたい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.097 caratteri · 312 schermate
乱るる心を静むるのは幼き者と絵と詩と音楽と。
近き数日、黙々として多く語らず、一人思ひ思ふ。………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
こういうふうにかれの日記は続いた。昨年の春ごろにくらべて、心の調子、筆の調子がいちじるしく消極的になったのをかれも気がつかずにはいられなかった。時には昨年の日記帳をひもといて読んでみることなどもあるが、そこには諧謔もあれば洒落もある。笑いの影がいたるところに認められる。今とくらべて、世の中の実際を知らぬだけそれだけのんきであった。
消極的にすべてから――恋から、世から、友情から、家庭からまったく離れてしまおうと思うほどその心は傷ついていた。寺の本堂の一間はかれにはあまりに寂しかった。それに二里足らずの路を朝に夕べに通うのはめんどうくさい。かれは放浪する人々のように、宿直室に寝たり、村の酒屋に行って泊まったり、時には寺に帰って寝たりした。自炊がものういので、弁当をそこここで取って食った。駄菓子などで午餐をすましておくことなどもある。本堂の一間に荻生さんが行ってみると、主はたいてい留守で、机の上には塵が積もったまま、古い新声と明星とがあたりに散らばったままになっている。