Classici giapponesi con furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Leggi 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) di 田山 花袋 (たやまかたい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.097 caratteri · 312 schermate
「どうして?」
「だッて、お互いに弱点が見えたりなんかして、中途でいやになることがないとも限らないからね」
「そんなことはいかんよ、君」
「だッてしかたがないさ、そういう気にならんとも限らんから」
「そんなふまじめなことを言ってはいかんよ、君たちのように前から気心も知れば、お互いの理想も知っているのだから、苦情の起こりっこはありゃしないよ。僕なども同じ仲間だから、君らの幸福なのを心から祈るよ、美穂子さんにも久しく会わないけれど、僕がそう言ったッて言ってくれたまえ」
いつもの軽い言葉とは聞かれぬほどまじめなので、
「うむ、そう言うよ」と郁治も言った。
蚊帳の外のランプに照らされた清三の顔は蒼白かった。咳がたえず出た。熱が少し出てきたと言って、枕もとに持って来ておいた水で頓服剤を飲んだ。二人の胸には、中学校時代、「行田文学」時代のことが思い出されたが、しかも二人とも何ごとをも語らなかった。郁治の胸にははなやかな将来が浮かんだ。「不幸な友!」という同情の心も起こった。
あまり咳が出るので、背をたたいてやりながら、
「どうもいかんね」
「うむ、治らなくって困る」
汗が寝衣をとおした。