Classici giapponesi con furigana
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ひゃくあしちがい
百足ちがい
山本 周五郎
Leggi 百足ちがい (ひゃくあしちがい) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.491 caratteri · 56 schermate
「ようなではなく縁談ですわ」みつ枝嬢は言下にはっきりと答えた、「――父は存じませんけれど、母はもうずっとまえからお待ちしています、わたくしからおよそのことはいってあるのですから、もう一年もまえでしょうかしら」
「ちょっとお待ち下さい、どうかちょっと」又四郎は狼狽し当惑していった、「どうも私には、どこでそんな、いつそんなぐあいに、その、……なったものか、その点がよく記憶にないのですが、ですねえ、つまり、うう、はっきり申上げますけれども、要するに、私には国許に約束した人があるのです」
「まあっ、……まあっ」みつ枝はその眼をくるっとまわしたが、それはいつものように愛らしくはみえなかった、「お約束なすったって、貴方がですか、お国許で、……まあ驚いた、わたくし初めてうかがいますわ」
「ええ、私も話すのはこれが初めてです」
「だってまさか貴方が、まさか」みつ枝は坐りなおした、「――いいえ、ではうかがいますわ、そのお約束なすったというのはどういう方ですの、お名前はなんと仰しゃいますの」
「どういう人かということは、ちょっと説明に困るんですが、簡単にいえば、老職の娘でして、名は松家おかねというのです」