Classici giapponesi con furigana
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ひゃくあしちがい
百足ちがい
山本 周五郎
Leggi 百足ちがい (ひゃくあしちがい) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.491 caratteri · 56 schermate
二
五正家には定次郎という男子と、みつ枝という十六になる娘がいた。定次郎は学問好きで、顔が合うと挨拶するくらいだし、作左衛門はこれはもう勘定一方の、家人と話をする暇もないという人で、どちらも彼とは殆んど関係がなかった。……しかし主婦の素女とみつ枝、なかんずくみつ枝であるが、この令嬢は又四郎が在宅する限りそばに付いていて離れない。出仕のとき退出のときの着替え、食事のあげさげ、すべて彼女がやって呉れる。夕餉のあとで「ごめんあそあせ」などと云って来て、――初めは母親もいっしょだったが、――こちらが断わりを云わなければ十一時でも十二時でも話しこんで帰らない、これには又四郎は正直のところ兜をぬいだ。
「わたくし貴方のことをよく存じあげていますわ、いろいろなことを、これで貴方がうちへいらっしゃると聞いてとびあがってよろこびましたの、むか……いいえ、秋成又四郎さまがいらっしゃる、まあうれしいって、本当にとびあがってよろこびましたのよ」
そもそもからそんな調子であった。
二
みつ枝は背丈は高くない、五尺そこそこであろう。だがそれほど小さくはみえない。腰まわりが恰好よく発達している割に、手足のさきが緊って小さく、頭部も小さく、その頭部にある眼鼻だちがまた中央に寄っている。