Classici giapponesi con furigana
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ひゃくあしちがい
百足ちがい
山本 周五郎
Leggi 百足ちがい (ひゃくあしちがい) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.491 caratteri · 56 schermate
彼はふと眉をしかめた。筋骨の逞しい、髭の濃い、眼のぎょろっとした苅賀の相貌と、あの豪放な嘲弄とを思いうかべたのである。それはそのまま威圧的で、力感に充ちて、闘志の固まりのように感じられた。
「――そうさ、それほど脆くは負けやしないさ、……おれだってまさか、……だがどうしたんだろう、もう来そうな時刻なんだが」
又四郎は振返って土堤のほうを見た。それから立っていることにやや疲れ、河原の乾いているところを捜して、そこへ腰をおろした。
源空寺のらしい、八時の鐘を聞くまで待ってから、彼は諦めて河原をあがった。苅賀はとうとう来なかったのである、けれども又四郎としては、なにか急用でも起こったか、家に病人でも出たのだろうと思い、帰りに二条町の苅賀へまわってみた。そこで初めてわかったのであるが、由平二は家財を売りとばし、昨夜半、妻子を伴れて出奔したということだった。
「私どもはなにも知りませんので、へい」愚直らしい下僕がそう云った、「朝になったら旦那もどなたもいらっしゃらねえので、へい、家の中はごらんのとおり、一刻ばかりまえに屑屋だの古道具屋がまいりまして、昨日すっかり値踏みもし代物も払ってあるということで、へい、なにもかも持ち運んでっちめえまして、わたくしなんぞの給銀のほうはどうなるのか、どこへ願って出たらいいものか、そこ