Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

びしょうじょいちばんのり

美少女一番乗り

山本 周五郎

Leggi 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 73.583 caratteri · 149 schermate

Aozora Bunko

こうして五日経ち十日経ちして、半月ほどは夢のように過ぎた。――ある日のこと、お通が何気なく店の暖簾口を通りかかると、小僧たちが何やらひそひそ話をしているうちに、自分の名を聞きつけたから、ふと立止まった。

「嘘をつけ、そんな事があってたまるもんか」

「嘘じゃねえ本当なんだ」

定二郎の声である、「知らないのはわたしたちばかりで、世間じゃ大変な評判だぜ、現にわたしがゆうべ行って見て来たんだ」

「本当に泣いてたか?」

「泣いたとも、凄い声で泣くんだ、仁王様の歔欷きだからどんなに凄いかって事はわかるだろう、わたしぁぞっとしてがたがた足が震えちゃった」

「それでお通さまの事を言うのか」

「うん!」

定二郎はぐっと声を低めて、

「しばらく歔欷きをしたと思うとな……通油町の和泉屋の娘は親不孝だ、父親を水牢へ入れて知らん顔をしているって」

「定二郎!」

お通はたまりかねて店へ出た。――定二郎はじめ小僧たちは仰天して坐り直す。

「今の話はなんの事、言ってごらん」

「へえ、――御免下さいまし」

「御免下さいじゃないわ、あたしがととさまを水牢へ入れて平気でいるなんて嘘をつくのも大概におし」