Classici giapponesi con furigana
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びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
Leggi 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 73.583 caratteri · 149 schermate
「市之丞、この金は六郎右衛門が返済せよと申したのか。それともその方一存で致すのか?」
「左様な穿鑿には及びますまい。金さえお返し申せばほかに何も御異存はないはず、――したが御城代、こなたは金子を受取られてそれで済もうが、我らの方に済まぬ事がござりまするぞ」
「まあ待て、そちには話がある」
「聞かぬ! 父の恥辱思い知れ※(感嘆符二つ、1-8-75)」
叫ぶよと見るや席を蹴る、差添を抜きざま飛礫のように、市之丞はだっと体ごと相手へ叩きつけて行った。左内は上体を右へ捻って、
「――無法な!」
と叫ぶ、体当りに来た市之丞が、すかされてのめる、その右腕をひたと執るなり、足を払ってだあっと広縁まで薙ぎ飛ばした。
「う、くそっ!」
はね起きようとするところを、走り寄って押さえつけた左内、「馬鹿者、馬鹿者め! 貴様こんな事をして先日の恥を雪ぐつもりか、左内を斬れば貴様も生きてはおられぬぞ、貴様の命はこんなつまらぬ事で捨てるような安いものか、――市之丞、貴様……見損ったぞ」
「――――」
「今日までの交わりに免じて、左内が一言教えてやる、武士の命というものは、君の御馬前よりほかに捨て場所はないものだぞ」