Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ききがきしょう
聞書抄
谷崎 潤一郎
Leggi 聞書抄 (ききがきしょう) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 108.821 caratteri · 210 schermate
ようは、よくもお詠みになりました、まことにお道理至極の歌です、神や佛もさぞかし哀れと思し召すでしょうし、お父さまやお母さまも草葉のかげでどんなに感心なさるでしょう、わたくしのような卑しいものでも涙がとめどなく誘われて来るくらいですから、やがて心ある人がお聞きになってお胸の中を思いやらずにおりましょうか、只今此処を通り合わせてこんなお痛わしいところを見ますのも、思えば前の世の約束かも知れませぬ、それにつけてもお別れしにくう存じますけれど、いっそお暇申しますと云って立ち上りますと、仰っしゃる通り、一樹の蔭に宿りますのも、一河の流れを酌みますのも、皆他生の縁と聞いております、又いつの世にお目にかゝることが出来ましょうやら、かえす/″\もお名残惜しゅう存じます。殊更お経を遊ばして下さいましたのは何とお礼を申してよいか言葉にも盡されませぬと、姉がそう云って袂を顔に押しあてゝ泣きますので、弟の方も、まだ聞き分ける歳頃ではないのですが、姉に取りすがって身もだえしながら泣くのです。その時ひとしお心も消え、眼もあてられない思いがしましたのを、これしきの事は腹を切る