Classici giapponesi con furigana
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はなのきむらとぬすびとたち
花のき村と盗人たち
Leggi 花のき村と盗人たち (はなのきむらとぬすびとたち) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9710 caratteri · 20 schermate
なあに、あっしの眼に狂いはありません。嘘だと思うなら、あっしが造って見せましょう。」
「馬鹿馬鹿しいことに威張るのはやめろ。」
とかしらは弟子を叱りつけました。
「きさまは、まだ釜師根性がぬけんからだめだ。そんな飯炊き釜や吊り鐘などばかり見てくるやつがあるか。それに何だ、その手に持っている、穴のあいた鍋は。」
「へえ、これは、その、或る家の前を通りますと、槙の木の生け垣にこれがかけて干してありました。見るとこの、尻に穴があいていたのです。それを見たら、じぶんが盗人であることをつい忘れてしまって、この鍋、二十文でなおしましょう、とそこのおかみさんにいってしまったのです。」
「何というまぬけだ。じぶんのしょうばいは盗人だということをしっかり肚にいれておらんから、そんなことだ。」
と、かしらはかしららしく、弟子に教えました。そして、
「もういっぺん、村にもぐりこんで、しっかり見なおして来い。」
と命じました。釜右ヱ門は、穴のあいた鍋をぶらんぶらんとふりながら、また村にはいっていきました。
こんどは海老之丞がもどって来ました。
「かしら、ここの村はこりゃだめですね。」
と海老之丞は力なくいいました。