Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はなもかたなも
花も刀も
山本 周五郎
Leggi 花も刀も (はなもかたなも) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 89.364 caratteri · 178 schermate
幹太郎が稽古をつけながら見ると、誰も「切尖はずし」の手をこころみる者はなかった。
上村弥兵衛が幹太郎に「願います」と云って来た。幹太郎は頷いて「木剣を持て」と云った。
「木剣ですか」
「そうだ、おれは竹刀でいい」
と云ってしまってから、彼は顔が熱くなるように思った。稽古のとき相手に木剣を持たせるのはよくやることで、決していまが初めてではないのだが、やはり「千葉周作にみせてやろう」という無意識の衝動に駆られたらしい。くそっと、自分に腹が立ち、それが逆に闘志となった。
「思いきってかかれ」と、幹太郎は云って位取をした。
弥兵衛が木剣を取ったので、他の五人は稽古をやめた。それも従来の習慣で、門人に木剣を持たせるときは、幹太郎が充分に技を使うからであった。――五人の者たちは隅へさがって、見学のために坐った。
間合は約二間、弥兵衛は青眼に構えた。幹太郎は下段、弥兵衛が第一声を放ち、第二声を放った。
――踊るなよ、と、幹太郎は心のなかで弥兵衛に云った。
彼が常に戒めているのは『踊るな』ということであった。少し腕ができてくると、つい知らず派手な動きかたをする。
「それは舞踊に等しい」