Classici giapponesi con furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate
「たくさん入れてくれたまえ」
と頼む。
「よしよし」
と関さんはおだてにのって、思いさま入れてゆく。そのかわりにもう廻ってこないから、昼休みにはいつもトロ火になっている。ストーヴの火力がよわると、皆の気焔もおとろえる。
「不景気だなあ」
と悲観した。はてが、
「だれかいってこいよ」
と相談を始める。小使い部屋の物置きに石炭が貯蔵してある。大きなのを一塊持ってくるとさしあたりしのげる。
「きみ、いけ」
「いやだよ、関さんにつかまるよ」
「いくじのない奴だな。大西君、きみ、いってこい」
「ごめんだ。僕は関さんに追っかけられた」
「堀口君はどうだ?」
「おれは改心だ」
「皆話せないな。だれか度胸のいい奴はいないか?」
「きみ、自分でいけ」
「僕は一ぺんとっ捉まったんだ」
「いつ?」
「この間。関さんは力があるからね。もう少しで教員室へひっぱられるところさ」
「危ない危ない」
と皆関さんを恐れている。もう一人の小使いはヨボヨボの爺さんだけれど、関さんは兵隊あがりで腕っぷしが強い。大の力じまんだ。時に軍隊精神を説いて生徒に意見をする。四年生でも五年生でも容赦ない。喧嘩なぞしていると、すぐにとっ捉まえて教員室へ引っぱってゆく。