Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate

Aozora Bunko

ある日の午後、晴天にもかかわらず、級の半数ばかりが教室に居残って、ストーヴ会議をやっていた。先生が廻ってきて、

「皆運動場へ出る」

と注意した時、一同蜘蛛の子を散らすように逃げ出したが、まもなく尾沢生と横田生と篠崎生がコッソリひき返してきた。堀口生が改心して以来、この三人が級の不良組を代表している。

「おい、横田」

と尾沢生が目をクリクリさせながらいった。活動で見たアメリカの悪漢のまねだ。

「なんだい?」

「いいことを考えたぞ」

「珍しいね。せっかくお天気が続いているのに、明日雨が降るぜ」

「ばかにするなよ」

「いったいなんだい?」

「例の復讐だ。きみだって去年の恨みをわすれはしまい」

「しかしとてもだめだよ。堀口があちらへついてしまったもの」

と横田はあきらめているようだった。

「きみはいくじがないね」

「しかしあちらは大勢だ」

「何人いたってかまわないよ」

「よせよせ、喧嘩口論すべからず」

と篠崎生も懲りていた。

「それならいいよ」

と尾沢生はまた目をクリクリさせた。

「…………」

「これじゃ友だちだかなんだかわからねえ」

「…………」

「おれが一人でやらあ」

「なにをやるんだい?」