Classici giapponesi con furigana
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ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
Leggi 貞操問答 (ていそうもんどう) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.240 caratteri · 399 schermate
」
「いや、この子は、よく熱を出すんです。妻なんか、冗談にこの子のことを、熱出し機械なんて云っているくらいです。だから、安心し切っていますよ。」新子は、子供のうつらうつらと寝入った気配に、そっと手を引いた。
「眠ったようですな。どうぞ、引き取ってお休み下さい。もう十一時過ぎですから。女中が、附き添っていますから。」
「ええ。でも、もう少しお傍にいたいと思います。ほんとうにはよくお休みになっていないようですもの。」
「そうですか。じゃ、しばらく傍にいてやって下さい。すぐ女中が、参るでしょうから。」そういうと、準之助氏は、立ち上って、階上の居間に引き取ってしまった。
間もなく、女中がはいって来た。
「ご病気でも、奥さまはお子さまと別々にお休みになりますの。」と、新子はつい訊いてしまった。
「奥さまは、万事外国風なんですの。あちらに四、五年いらしったものですから。だから、小さいお嬢さまなんか、ほんとうにお気の毒なんですの。」
自分をあんなに慕うのも、やっぱり母の愛に飢えているからだろう。そう思うと、新子はいじらしさが、胸の中に、しみ出して来て、あの高飛車な夫人に対する意地からでも、徹夜して、看病したくなった。