Classici giapponesi con furigana
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.548 caratteri · 47 schermate
夜の明けるのを待って藪下へ使いがゆき、おたねという娘を伴れて来た。おたねは十九という年よりふけてみえるし、気性もしっかりしているらしく、頭を晒木綿で巻かれた角三を見ても、とり乱したようすは少しもなく、去定の話すことをおちついて聞いていた。
「十日もすれば起きられるだろう」去定は傷のもようを説明してから云った、「足のほうはようすをみないとわからない、たぶん一と月もすれば治るだろうと思うが、それまでは立ち歩きをしないほうがいい」
「うちへ伴れて帰ってはいけないでしょうか」
「五六日はこのままのほうがいいだろう」と去定が云った、「手当をするにも都合がいいし、また、なにかまちがいがあったようだから、いま伴れ帰っては悪いのじゃあないか」
「はい、そのことなんですが」
「おたね」と角三が云った、「なにかあったのか、高田屋からなにか云って来たのか」
「ええ」とおたねが答えた、「ゆうべおそく、伊蔵が男たちを三人伴れて来て、水戸さまのところで若旦那を殺そうとした者がいる、この長屋の人間に違いないから出せって」
「やっぱりそうか」
「一軒一軒みて廻るので、あたし」とおたねはちょっと口ごもり、それから角三の気をかねるように云った、「あたしあんたが豊島の親類へいったって云いました、豊島の奥の親類に不幸があって、今夜は泊って来る筈だって云った