Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 125.671 caratteri · 252 schermate

Aozora Bunko

「それからもう一つ頼んだ筈だな」

「何んです、親分」

「その信吉という猿曳と、竹町の浪人者、宇佐美敬太郎と知り合いじゃ無かったか、それを訊いて来いと言った筈だが」

「訊いて来ましたよ。いや、もう大笑いで」

「何が可笑しいんだ」

「恋は思案の外――ってことがあるでしょう」

八五郎は又変なことを言い出しました。

神田明神下、詳しく言えばお台所町の路地の奥にも、豊かな小春日が射して、二人が眩しそうに相対している縁側も、ポカポカと心の底まで温まりそうです。

お勝手から女房のお静が、昼の仕度をするつつましやかな音が聞えて、平次の憂鬱も次第にほぐれて行きそうでした。

「お前の学が、いよいよ大したものになるぜ、恋は思案の外と――来たか」

「あの青髯の四角な男が、信吉の妹のお浜に惚れて、執念深く口説き回したそうですよ、貧乏臭い深草の少将ですね。半年位は通ったというから恐ろしい執念じゃありませんか」

「ひどくくさしつけるぜ、あの浪人者だって、そのお前の用いてる――恋は思案の外とやらを食べて悪いという法はあるめえ」

「へッ、二本差が十八や十九の娘に惚れて、刀や脇差をひねくり回す術はありませんよ。