Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 142.597 caratteri · 289 schermate

Aozora Bunko

「フーム」

「兄伊之助が心に掛けた倅乙松を御渡し下さるか――」

「左様な者は一向知らぬと申したではないか」

「では、御当家に御泊りの、園山様若様、鶴松様に、この北と申す姪が御目通りいたしたいと申します。それを御叶え下されば、迷子札は相違なく差上げますが」

平次は畳に両手を突いて、ピタピタと話を進めました。明るい灯、広々とした部屋、それを四方から圧する空気も唯事ではありません。

「これこれ左様な馬鹿な事を申してはならぬ。鶴松様はもう御休みじゃ」

「では致し方がございません、このまま引取ることといたします」

平次は一歩も引く色はなかったのです。

「平次」

「ハイ」

「物事は程を越してはならぬぞ」

「存じております」

「致し方もないことじゃ」

後閑武兵衛が手を上げると、それが合図だったものか、

「…………」

後ろの襖がさっと開いて、四十五六の武家が一人、襷を十文字に綾取り、六尺柄皆朱の手槍をピタリと付けて、ズイと平次の方に寄ります。

「平次、覚悟せい」

凄まじい殺気、寸毫のたるみもないのは、ここで二人を音も立てさせずに成敗するつもりでしょう。

「お、石沢左仲様」

「存じておるか」