Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 142.597 caratteri · 289 schermate
「ヘエ――、お品さんからはそんな事を聞かなかったようだが」
「うっかりしていたんです、後で気が付くと小判と小粒を交ぜて、十五両ばかり入っておりました」
お勢は事もなげです。
「十五両なら大金のうちだ、してみると、金が目当てだったんだね」
「そうでしょうか」
「富の番号は」
「鶴の一千二百三十五番と思いましたが――」
「え? もう一度」
「鶴の一千二百三十五番でございます」
「間違いはないだろうな」
「間違いはございません」
平次が後ろを振り向くと、お品の眼とハタと逢いました。
お品に聞いた番号は、確かに鶴の一千二百三十四、この女の言葉とは、たった一つ違っております。外の事なら違っても大した事はありませんが、富札の番号は、一つ違えば、どんな事になるかもわからないのです。
お品の眼は、何やら雄弁に語りますが、平次は、何を考えたか、二つ三つまたたきしてそれを封じたまま、
「海雲寺の富突きは明日だ、その札だね」
誰にともなく、こう言います。
「…………」
ちょうどそこへ、町役人に案内されて、検屍の役人が乗り込んで来ました。
それを合図のように、女だてらにと思われたくなかったのでしょう、お品は人混みの中へ姿を隠してしまいました。