Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.244 caratteri · 231 schermate
五月の十三日、青葉が眼に沁むような初夏の清々しい日です。
「そんなんじゃありませんよ。深川の門前町裏の――お秀ですよ」
「なんだい、そんな女からは不義理の金なんか借りた覚えはないよ」
「そうじゃありませんよ。――それ、この間殺されたお千勢の隣の矢場の娘で」
「なんだ、それじゃお千勢殺しの一埒がこんがらかって、金六兄哥が持て余したんだろう」
そんな話をしているところへ、お静は若い娘を一人案内して来ました。せいぜい十九か二十歳、殺されたお千勢よりは一つ二つ若く、矢取女にもこんなのがあるかしらと思うような、世にも浄らかに、なよやかな感じの娘です。
「親分さん、お願いでございます」
「どうしたというのだ」
いきなり身を投げかけるような、純情な娘の願いを、聴かぬ先から平次は少したじろぎました。
「若旦那を助けて下さい。あの人はそんな悪いことのできる人じゃありません」
「若旦那? どこの何という人で、どうしたんだ」
「山城屋の若旦那、紋次郎さんが、お千勢さんを殺したなんて、そんな恐ろしいことがあるものですか」
お秀はそう言うのが精一杯で、あとは身を揉んで泣くのです。
「洲崎の金六親分が、その紋次郎とかいうのを縛ったというんだろう」