Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.244 caratteri · 231 schermate
「よしよし」
源吉はそれを聴き捨てて長四畳に入って行きました。
「あ、親分、私じゃない。――兄を殺したのは私じゃありません。助けて、助けて下さい。お願い」
柱に縛られた金次郎は、源吉の顔を見るとわめき立てるのです。四十そこそこの陰惨な忍従に叩き上げられたような蒼黒い男です。
「金は盗んだが、兄哥は殺さなかった――とでも言うんだろう。そんな言い訳は通用しねえ。さア刃物をどこへ隠した。そいつを聴こうじゃないか、え?」
源吉は物馴れた調子で畳みかけながら、縛られた金次郎の前に踞みました。
「刃物なんか、何にも知りません。――私は金を盗みました。でも、こいつは私の金だったんです。死んだ主人と兄弟の仲といっても、もとを洗えば他人同士の私が、二十年近くもただで働かされたんです。いずれ給料を勘定して、一度に払ってやるからと、兄は口癖のように言っていましたが、その兄が死んだ今となって、この世帯はどこへ行くか解りませんが、私が言い立てたところで、二十年の間の給料を誰も払ってくれるはずはありません」
「それでツイ殺す気になったんだろう」
「とんでもない。私はそんな人間じゃありません。