Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十四)雛の別れ
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 114.139 caratteri · 233 schermate
「三百年も伝わる家柄、御祖先の武名を護るためには、よい世継ぎを得る他はない。――武家方からよい嫁を迎える道のなくなった上は、町家から優れた娘を入れるのが、――この木原伝之助の忠義、――佐野家を興す唯一の道であった。――吉兵衛を手に掛けたのは、ほんの行き掛りからだが、もとはやはりこの木原伝之助が至らぬからだ」
「…………」
「若殿御身の上ばかり案じて亡くなられた先殿様や、この上はただよい嫁女ほしさに、老いの身を忘れて苦労遊ばす後室様の御安心のために、この木原伝之助は三人まで美しい腰元を犠牲にし、その上、上総屋吉兵衛を手にかけた不仁この上もない仕打ちが、酬いがなくて済もうか。――死ぬ身は少しも惜しまぬが、そのため佐野家に万一のことがあっては、御先祖様にも相済まない。平次殿」
手負いは苦しい息の下から衷情を訴えて、ひたむきに平次を拝むのです。そればかりではありません。縁側の障子の隙間からは、泣き濡れた白髪頭の老女が頼み少ない姿で拝んでいるのが、平次の眼にまざまざと映るのでした。
*
お袖を駕籠に乗せて帰る平次。この時ほど萎れているのを、ガラッ八はまだ見たこともありません。