Classici giapponesi con furigana
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おんぱのさつじん
音波の殺人
野村 胡堂
Leggi 音波の殺人 (おんぱのさつじん) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.399 caratteri · 30 schermate
「玄関で揉み合って居るよ、幸い中へ潜り込んだのは俺一人だ」
「よしッ、その電話から離れるな、順序を立てて話せ、市内版を下すのを待って居るから」
千種十次郎は統一部の方を振り返って、締切延期を手で合図し乍ら、ザラ紙の原稿紙を引寄せて、鉛筆を嘗めました。
「長島若菜は二度目の外遊を企てて、今晩その別れのお茶の会を自分の家で開いたんだ、七時頃から客が集まって、散々騒いだ挙句、十時半頃には大概帰ってしまって、残ったのは、有名なアミで伴奏弾きの藤井薫と、その夫人の鳥子――知っての通りこれは女ガイド上りの社交婦人で、若菜に劣らぬ美人だ、年は二十五六、それから、近頃急テンポで若菜と親しくなった、音楽ファンの岡崎敬之助」
「フム――待ってくれ勇、その三人と若菜の写真を用意させるから――調査部と整理部の連中が帰り支度をしている様子だ――オイ、給仕、誰も居ないか、仕様が無いなア、十二時が過ぎると、気を揃えて消えて無くなる――オイ、調査部へ行って、長島若菜と藤井薫とその夫人の鳥子と、岡崎敬之助の写真を持って来てくれ、――長島若菜のは沢山あるだろうがなるべく笑ってるのが良いな、それから製版部へ電話をかけて、大急ぎの仕事があるから、二三人残るようにそう言ってくれ、――さア、勇、宜いぞ、原稿の後を続けろ」