Classici giapponesi con furigana
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まほうにんぎょう
魔法人形/サーカスの怪人
江戸川 乱歩
Leggi 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 148.224 caratteri · 297 schermate
「いま、背中のまがったおじいさんが、はいっていったでしょう。」
「うん、はいっていった。笠原団長からの使いだといってね。」
「あれは、たいへんなやつですよ。」
小林君はそういって、団員の耳に口をよせ、しばらく、なにかささやいていました。
それを聞きおわると、団員はまっ青になってしまいました。笠原団長が怪人二十面相だったと聞いて、腰をぬかさんばかりにおどろいたのです。
「で、いまはいっていったじいさんが、その二十面相だというのか。」
「そうです。まちがいありません。いま電話で知らせましたから、じきに警官隊がかけつけてきます。それまで、逃がさないようにしておきたいのです。みんなに知らせないで、おもな人だけにそういって、あの老人のゆくえを捜してください。どんな恐ろしいたくらみがあるかわかりませんからね。」
そこで団員は、楽屋へはいっていって、副団長格の空中曲芸師に、そのことをつたえ、四、五人で、そのへんをしらべてまわりましたが、怪老人のすがたは、どこにもありません。楽屋にいた大ぜいのものが、ひとりも老人を見ていないのです。
では、客席のほうへまぎれこんだのかと、円形の馬場をひとまわりしてみましたが、見物席にもそれらしいすがたは見えません。