Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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まほうにんぎょう

魔法人形/サーカスの怪人

江戸川 乱歩

Leggi 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 148.224 caratteri · 297 schermate

Aozora Bunko

死にものぐるいの力で、めちゃめちゃに、もがきまわったのです。

肩や、ひじや、ひざに、かすりきずができて、血が流れてきました。しかし、そんなことにかまっているひまはありません。めったむしょうに、あばれつづけているうちに、死にものぐるいの力はおそろしいもので、さしもがんじょうなよろいびつも、めりめりと音をたててこわれはじめました。いや、こわれるよりもさきに、ふたにうちつけてあった釘がゆるんで、パッとふたが開いたのです。そして小林君は、よろいびつの中に立ちあがっていました。

見ると、あたりはいちめんの火の海でした。部屋じゅうに、煙がもうもうとうずまき、一方の壁は半分焼け落ちて、まっかなほのおが、何千ともしれぬ毒蛇の舌のように、めらめらとてんじょうをなめていました。床には黄色い煙がはいまわり、そのあいだから赤いほのおが、バッ、バッと音をたてて燃えあがっていました。

老人はと見ると、その煙の中にたおれたまま、むせかえりながら、ごろごろと、イモ虫のようにころげまわっています。よっぱらって、足が立たないのでしょうか。いや、そうではありません。いつのまにだれがしばったのか、老人は、手も足も、あざ縄で、ぐるぐるまきにしばられているのです。