Classici giapponesi con furigana
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わし
鷲
岡本 綺堂
Leggi 鷲 (わし) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.476 caratteri · 290 schermate
と、金兵衛は顔をしかめながら話した。「善吉は下谷金杉に小さい店を持っているんですが、それが坂本二丁目の往来で斬られたんです。こいつはわたくしと違って、うしろ袈裟にばっさりやられてしまいました。」
「死んだのか。」と、勘十郎も顔をしかめた。
「死にました。なにしろ倒れているのを往来の者が見付けたんですから、どうして殺されたのか判りませんが、時節柄のことですからやっぱり辻斬りでしょう。ふだんから正直な奴でしたが、可哀そうなことをしましたよ。それはまあ災難としても、ここに不思議な事というのは、その善吉も兜をかかえて死んでいたんです。」
「おまえはその兜を見たか。」
「たしかに例の兜です。」と、金兵衛は一種の恐怖にとらわれているようにささやいた。「同商売ですから、わたくしも取りあえず悔みに行って、その兜というのを見せられて実にぎょっとしました。死人に口無しですから、一体その兜をどこから手に入れて、引っかかえて来たのか判らないというんですが、わたくしといい、善吉といい、その兜を持っている者が続いてやられるというのは、どうも不思議じゃあありませんか。考えてみると、わたくしなぞは運がよかったんですね。