후리가나로 읽는 일본 고전
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みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
若山 牧水의 みなかみ紀行(みなかみきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 102,087자 · 203화면
その前面、即ち外洋に面した方には大小数個の島礁が並び立って、美しく内部を取り囲んで居る。風の無い日ならばどんなにか静けく湛えているであろうに今日はまた隅から隅まで浪とうねりとに満ち溢れ、宛ら入江全体藍の壺を揺りはためかす形となっている。路は崖を鑿って入江に臨んで居る。岩蔭に身を跼めて暫くその浪と島と風とに見入って居ると、駿河湾を距てた遥かな空には沖かけての深い汐煙のなかに駿河路一帯の雪を帯びた山脈がほの白く浮んで見えて居る。富士は見えなかった。
洞穴に来て見ると昨日の通りに暗い奥から生物の如く大きな浪が打ち出して居る。その「窓」というのへ行こうと其処等を探したが勝手が解らない。また一度路傍まで出て久しい間行人を待ったが流石に土地の人もこの風をば恐れたか誰一人通らない。見ると山際の麦畑の中に百姓家らしい唯だ一軒の藁屋が日を浴びて立って居る。四方森閑と締め廻してあるのでてっきり留守と思い諦めているとたまたま戸口があいて一人の老婆がちょこちょこと出て来て直ぐまた引っ込んだ。私はそれを見ると喜んでその一軒に登って行った。そして裾に吠えかかる小犬を制しながら庭に立ったまま戸口にはやや遠くから声をかけた。